2014年9月13日土曜日

ケセラセラ (2014/9/11)

私の住まいは東京の西のほうなので、今回の公演の会場であるyahiro8まで1時間半くらいかかります。何回も往復しているうちに、この電車は先頭車両に近いほうが乗り換えが楽とか、曳舟駅で地下鉄が地上に出る瞬間を見逃さない!とか、色々な気づきやルールが自分の中で生まれています。面白い。

先日、稽古の帰りにyahiro8近くの茨木屋さんという酒屋さんへお邪魔しました。お店の中にテーブルがありお酒を購入して飲むことができるようになっています。常連さんがたくさんいらっしゃると聞き、伺うと、すでに楽しい会は始まっていました。私もビールを購入して輪に参入。お料理は皆さん持ち寄りなんだそうです。


ダンスをしていることや、yahiro8で今度公演させていただくこと、青森出身であることなどを話し、なんとなくみんなが私のことを把握して、そして皆さんも出身地の話や昔の八広の話をはじめました。驚いたのはどこの誰だかわからない私を許容する(実際はわかりませんが私がそう感じた)早さ。なんだろうこの感じ。


前回のブログにも書きましたが、八広を通して東京を地方として捉え直した私ですが、ここで、都会感を感じたのです。都会感といっても、ビル!人!冷たい!とかそういうことじゃなくて、いい意味で、独立していて、来るものを拒まない感じというか、みんな本当の大事な部分は見せなくても、なにかお互いにそこに居てもいいんだよと言いあっているようなそんな感覚です。深入りしないけど、でもそばに居させてほしい。そんな感覚。

こんな場所が家の近所にあったらなんて良いんだろうと思いました。ただの飲み会ではなく、そこに集まることに意味がある。いつもの仲間に会いに行く、その空間に、その雰囲気に会いに行く。そして生きる力をもらうんだと思います。

昔の八広のお話も聞きました。
八広は革の製造、加工などが有名で、その作業場や工場が昔は今よりもたくさんあったそうです。革をつくる皮を剥いだ後のにおいがして、また道の側溝はあぶらだらけだったとか。あぶらがたくさんあったので、石鹸工場もたくさんあったとのこと。

 その時代に若者だった先輩方がバリバリ働く姿、八広の町の風景を、その時代生まれていなかった私は、ひたすら想像しました。

そんな先輩方から感じたこと。

ケセラセラ。
明日は明日の風が吹く。
そして、時間は確実に進む。


この月下美人のように、色々な感覚をそのまま自分の中に残しておきたい。そう思う夜でした。

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